アルギニンのはたらきと効果-03.血流を促進する

血流を促進する

不摂生な生活で滞る血流

日ごろから不摂生な生活を続けていると、血液がドロドロになり、すみずみまで栄養が行き届かなくなることで身体に支障が出てきます。血管をしなやかに健康に保つ役割を担い、血管の内側で日々産生されているのが一酸化窒素(NO)です。しかしこのNOもまた、運動不足やストレス、偏った食事など生活習慣の乱れで、産生が低下するといわれています。

アルギニンが血流を促進

アルギニンは、体内の一酸化窒素(NO)産生を高める役割を持ちます。アルギニンにより体内でNOの産生が高まると、血管が拡張され動脈が柔軟になり、血流が促進します。

NOを産生するアルギニン

歴史が語るアルギニンのパワー

1980−90年代に研究が進んだアルギニン。血管内皮でアルギニンから産生されるNOが血管拡張に寄与していることを発見した、アメリカのイグナロ博士(薬理学者)、ムラード博士(内科医)、ファーチゴット博士(化学者)の3氏は、1998年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

NOを産生するアルギニン

NO産生促進による効果

アルギニンを摂取し血流が改善されることで以下のような効果があると考えられています。

  • ●メタボリックシンドローム対策
  • ●血管の健康サポート
  • ●男性機能の改善

PICK UP

アルギニンで血流促進

アルギニンを摂取することで、血流調節機能が改善する効果が確認されました。

血流量の変化
アルギニンの摂取により、慢性心不全患者の血流調節機能が改善。この効果は、ハンドグリップ運動と同程度のものだった。
実験方法
慢性心不全患者40名を4群に分別し、4週間の試験期間前後で血管拡張を促した際の血流量の変化を比較した。

●対照群
●アルギニン摂取*1群
●運動*2群
●アルギニン摂取+運動群

*1 アルギニン摂取:朝昼晩3回に分け1日あたり計8ɡのアルギニンを摂取
*2 運動:血圧を下げる効果が報告されているハンドグリップ運動を1日6回実施

値は平均値±標準誤差
p<0.001 vs. 対照群および開始時
#p<0.001 vs. L-arginine摂取群および運動群
Hambrecht R, et al., J Am Coll Cardiol 2000; 35(3):706-13

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